2023-06-11
一戸建てやマンションを売る際には、必ずしも空室でなければならないわけではありません。むしろ、居住中の不動産を売却するケースは決して少なくなく、空室時で売る場合と比較したときとのメリットもあります。
本記事では、居住中の一戸建てやマンションを売るメリットやポイント、流れを解説します。
住んでいる状態で家を売るメリットは、次の3つです。
空室は、広く、開放的に見えるものですが、買主は実際の暮らしをイメージしにくいというデメリットがあります。一方、居住中であれば家具や家電が配置されており、良い意味で生活感もあるため、買主は購入後の生活をイメージしやすいといえるでしょう。
居住中の不動産は、内覧に売主が立ち会うことが多いため、買主は売主に、周辺環境や隣人の様子、住み心地などを聞くことができます。マンションや地域の慣習やルール、自治会や管理組合の様子、地元の便利なスポットなどは、なかなか不動産会社も知り得ないもの。売主のリアルな声は、購入検討者の参考になることでしょう。
居住中に売るか、空室になってから売るか悩まれているということは、遅かれ早かれ住み替えをされるということでしょう。住み替え後に売却することも可能ですが、その場合は仮住
居住中の家を売却するということは、日々、生活している家を購入検討者が見るということです。ここで、いかに印象を悪くしないか、好印象を与えられるかがポイントとなります。
居住中の不動産も売却は可能であり、家具や家電があることで生活がイメージしやすいという点はメリットにもなり得ます。ただ、やはり生活感がありすぎる状態で内覧に臨むのは避けたほうが良いでしょう。
可能な限り整理・整頓・清掃を徹底し、不要なものを処分することをおすすめします。とくに浴室やトイレ、キッチンなどの水まわりの状態は、物件の衛生面の印象と直結するものです。カビや水垢を綺麗に落とし、清潔にしておきましょう。
「居住中だから写真掲載を控えたい」という方は少なくありませんが、好条件で売りたいのであれば掲載をおすすめします。各居室などのパーソナルスペースを避けての撮影・掲載も可能です。たとえば、リビングや設備、水まわり、眺望だけでも、撮影・掲載をご検討ください。
内覧希望の多くは、休日に入ります。1日の中でも、昼間は陽光が入り、物件が綺麗に見えるもの。周辺の散策にも適した時間帯です。そのため、売り出し中の土日祝日の日中はできる限り予定を入れず、内覧に備えましょう。
住んでいる不動産を売却するときの流れ
居住中の不動産も、空室の売却方法と相違はありません。しかし、売買契約から引き渡しまでに転居および空室にしていただく必要があるため、あらかじめ売却の流れやスケジュール感を把握しておくと安心できます。
居住中、空室にかかわらず、不動産売却は査定から始まります。ご所有の不動産の物件種別や地域に強い不動産会社に、査定を依頼しましょう。居住中であっても、査定額が落ちることはありません。
続いて、不動産会社と媒介契約を締結します。媒介契約には、次の3つの種類があります。
一般媒介契約
専任媒介契約
専属専任媒介契約
この中でも、一般媒介契約は唯一、複数の不動産会社と契約できます。しかし、複数の不動産会社と媒介契約を結ぶということは、複数社が何度も家に出入りし、やり取りするということ。これを避けたいのであれば、専任媒介契約か専属専任媒介契約で1社のみと契約するのをおすすめします。1社のみと契約したほうが、不動産会社に売却に注力してもらいやすいという利点もあります。
媒介契約を締結すると、販売活動がスタートします。これ以後、いつ内覧希望が入ってもおかしくありません。内覧なくして、売却なし。先述どおり、土日祝日の日中はできる限り予定を明けておき、内覧してもらえる状態にしておきましょう。
売主と買主で条件に合意できたら、売買契約の運びとなります。不動産売却では、売買契約と物件引き渡しを別日にするのが一般的です。これは、売買契約後に買主がローンの本審査を受けるためです。売買契約から引き渡しまでには、1ヶ月ほどの期間があります。
物件を引き渡すときは、原則的に空室です。この日までに引越し、家の中に何もない状態にしておきましょう。ライフラインの解約もお忘れなく。この日をもって、不動産の所有権は買主に移行します。
一戸建てやマンションに居住しながら売却することは可能です。「空室のほうが良いのではないか」という方も一定数いらっしゃいますが、居住中だからこそ、買主は購入後の生活をイメージしやすいというメリットもあります。とはいえ、生活感がありすぎる状態を見せては、印象が悪くなってしまいかねません。
居住中の不動産を売却する際には、いつも以上に整理・整頓・清掃を徹底し、おもてなしの心で購入検討者を迎え入れましょう。
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