親名義のマンション売却について!成年後見制度や税金も解説

2026-08-25

親名義のマンション売却について!成年後見制度や税金も解説

この記事のハイライト
●親名義マンションの売却には名義変更と代理売却という2つの方法があり状況に合わせて選ぶ
●親が認知症などで意思表示できない場合は成年後見制度を利用し家庭裁判所の許可を得て売却する
●売却を進める際は義務化された相続登記や各種税金への対応と売却後のトラブルを防ぐ事前調査が重要

「親名義のマンションを売却したいけれど、具体的な手続きや必要な準備が分からず困っている」とお悩みではありませんか。
自分自身の不動産を売却するのとは異なり、親名義の物件を扱う場合は事前の名義変更や代理人としての立ち回りが必要になるなど、専門的な知識が求められて不安を感じる方も多いでしょう。
本記事では、親名義のマンションをスムーズに売却するための基本的な手順をはじめ、親の意思確認が難しい場合の制度活用法や、税金を含めた実務的な注意点について解説いたします。
現在、親が所有するマンションの売却をお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

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親名義のマンションを売却する手順と方法

親名義のマンションを売却する手順と方法

親名義マンションを売却する際、最初におさえるべき方法には、主に名義変更と代理売却があります。
まずは、これらを用いた売却手続きの基本的な手順について、解説していきます。

名義変更後の売却手順

親名義を変更してから売却する方法は、生前贈与と相続の2つに大きく分かれます。
まず、相続では登記事項証明書で権利関係を確認し、戸籍で相続人を確定して相続登記を申請します。
また、相続人が複数いる場合は遺産分割協議書を作成し、全員の合意を実印と印鑑登録証明書で明確しましょう。
一方、生前贈与では親子で贈与契約書を作り、登記識別情報や固定資産評価証明書を添えて所有権移転登記をおこないます。
ただし、贈与税や登録免許税などが発生する可能性もあるため、売却予定から逆算し、家族で役割を分担しながら、必要書類と費用、手続き期間の目安までできるだけ早めに具体的に整理しましょう。

代理人として売却する

代理売却は、親の名義を残したまま、子どもなどが代理人として売却実務を進める方法です。
利用するには親に十分な判断能力と明確な売却意思があり、その内容を不動産会社や司法書士が直接確認できることが前提となります。
また、委任状には対象物件や最低売却価格、手付金、引渡日、代金の振込先など重要事項を具体的に記載します。
親の実印と印鑑登録証明書、代理人の本人確認書類も準備し、白紙委任や安易な捨印は避けましょう。
そのため、契約前に委任範囲を司法書士へ確認してもらい、売却代金は親名義の口座で受け取り、使途や管理方法も家族内でできるだけ事前に詳しく共有すると安心です。

2つの方法の徹底比較

名義変更後の売却は、名義人となった子どもが自ら判断しやすく、今後の管理や売却をまとめて進められる点がメリットです。
ただし、生前贈与では贈与税や不動産取得税などが生じる場合があり、相続では協議や登記に時間がかかります。
一方、代理売却は名義を変えないため、登記や税金の負担を抑えつつ親の外出負担を軽くできます。
しかし、親本人の意思確認や詳細な委任状が必要で、判断能力が失われた後は原則として利用できません。
そのため、親の体調や意思、売却時期、税負担、家族の協力体制を比べ、不動産会社や司法書士へ早めに相談し、売却後の財産管理まで十分丁寧に踏まえて選びましょう。

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親が意思表示できない場合の成年後見制度

親が意思表示できない場合の成年後見制度

前章では一般的な売却手順について述べましたが、親が認知症などで手続きができない場合も想定されます。
ここでは、成年後見制度を活用した売却方法について解説します。

制度の概要と売却手順

成年後見制度は、判断能力が低下した方の財産や生活を、家庭裁判所が選任した成年後見人などが法的に支える仕組みです。
親が自ら売却を判断できない場合は、後見人が生活費や施設費などの必要性を丁寧に整理し、不動産会社へ査定を依頼します。
また、買主が決まったら、家庭裁判所の許可を得ることを条件に売買契約を結ぶのが一般的です。
とくに、親の居住用マンションを処分する際は、家庭裁判所へ居住用不動産処分許可を申し立てなければなりません。
そのため、許可後に決済と所有権移転登記をおこない、売却代金を親の生活のために適切かつ明確に管理、記録したうえで、その取引結果を裁判所へ報告します。

選任手続きと権限範囲

成年後見人の選任は、親の住所地を管轄する家庭裁判所へ、親族などが後見開始を申し立てることから始まります。
戸籍謄本や住民票、医師の診断書、財産目録などを提出し、親の判断能力や現在の生活状況を客観的かつ詳しく説明する必要があるのです。
また、申立てから選任までには一定の期間がかかり、必要に応じて鑑定費用や専門家への報酬も発生します。
選任後の後見人は、親の利益のために預貯金の管理や生活費の支払い、不動産売却などをおこなえます。
ただし、家族の資金確保や相続税対策を目的に自由に財産を処分できるわけではないため、家庭裁判所による監督内容と権限の範囲をあらかじめ正しく理解しましょう。

問題事例と防止策

成年後見制度による売却では、売却理由が親の生活費や医療費、施設費の確保など、本人の利益に直接結び付いていることが重要です。
家族側の都合や将来の相続対策が中心と判断されると、家庭裁判所の許可を得にくい場合があります。
親族を候補者として申し立てても、財産額や親族関係によっては弁護士や司法書士などの専門職が選任されるのです。
専門職には親の財産から継続的に報酬が支払われ、制度は原則として親が亡くなるまで続きます。
そのため、施設費の見積書や収支表、売却後の資金計画をそろえ、裁判所の許可前に契約を確定させないよう、早めに専門家を含む関係者で手順を共有しましょう。

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親名義マンション売却時の注意点

親名義マンション売却時の注意点

ここまで売却の進め方や制度を解説しましたが、法務や税務といった実務面のリスクもおさえておきましょう。
最後に、売却時に注意すべき実務的な確認事項について解説していきます。

相続登記を怠るリスク

相続した親名義のマンションを売却するには、まず相続人名義への相続登記を確実に完了させる必要があります。
相続登記は2024年4月1日から義務化され、不動産を取得したと知った日から3年以内の申請が原則です。
また、正当な理由なく期限を過ぎると10万円以下の過料の対象となる可能性があります。
未登記のままでは買主への所有権移転登記ができず、売買契約や引渡しの日程にも大きく影響するでしょう。
さらに、時間が経つほど相続人が増え、認知症や所在不明の方が関わることで協議が複雑になりやすいため、売却を考え始めたら早い段階で戸籍や権利関係を確認し、司法書士へ相談しましょう。

各種税金と節税の特例

生前贈与で親からマンションの名義を移すと、年間110万円の基礎控除を超える部分に贈与税がかかる場合があります。
また、登録免許税や不動産取得税も発生するため、売却前に名義変更全体の費用を具体的に試算することが大切です。
一方、売却で利益が出た場合は、売却価格から取得費と譲渡費用を差し引いた譲渡所得に税金がかかります。
購入時の金額が不明なら売却価格の5%を概算取得費にできますが、税額が高くなることもあります。
また、相続空き家の3,000万円特別控除は、区分所有建物であるマンションは対象外となるため売却時期や申告書類も含めて税理士へ早めに事前確認しましょう。

売却前の調査と防止策

売却前には、給排水管や給湯器、エアコン、建具などを確認し、不具合の内容や過去の修理履歴を整理しておきましょう。
契約内容と実際の状態が異なると、売主が修補や代金減額などを求められる契約不適合責任につながる場合があります。
また、必要に応じて建物状況調査をおこなえば、室内の状態を客観的に把握し、買主へ説明しやすくなります。
さらに、管理規約のペットや楽器に関する制限、管理費や修繕積立金、大規模修繕計画も確認が必要です。
そのため、専用庭や駐車場の使用権も含めて物件状況報告書と付帯設備表へ正確に記載し、重要事項を不動産会社と共有して売却後の認識違いを確実に防ぎましょう。

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まとめ

親名義のマンションを売却する方法には、名義変更と代理売却の2種類があり、親の意向や体調に合わせて最適な手段をご家族で相談して決めることが重要です。
親が認知症などで意思表示できない場合は成年後見制度を利用し、親の居住用マンションを売却する場合は家庭裁判所の許可を得たうえで、親の利益や生活費の確保を最優先に手続きを進めます。
売却時は3年以内の相続登記や税金の控除特例について確認し、設備不良による契約トラブルを防ぐため事前に物件の状況をしっかり調査すると良いでしょう。
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